クロスメディアはケータイが決め手
インターネットやモバイルを中心に据え、各メディアの相乗効果を狙うクロスメディアを展開するには、まずパソコンやケータイの利用実態を把握しておく必要があります。
2009年4月現在、ケータイ(PHSを含む)の普及率が95.6%に対してパソコンは85.9%と、ケータイがパソコンを大きく上回っています。
総務省の平成20年「通信利用動向調査」によると、インターネットの利用者は9091万人(前年比280万人増)、人口普及率は75.3%に達しています。 このうち、パソコンからの利用者が90.8%、モバイルからが82.6%、パソコンとモバイルの併用が68.2%となっています。
これらの数字を「広告のモノサシ」で見ると、パソコンやケータイの媒体力はマス媒体的な効果が期待できる力を秘めていることになります。 すなわち、インターネットの力を100%引き出すためには、今後はパソコンだけでなくケータイを組み合わせたクロスメディアが主流になると言えます。
ちなみに「広告のモノサシ」とは、広告を媒体に出稿する際の目安で、媒体の普及率に応じて次の三つの基準点があります。
- 普及率16%:普及の変節点、実験的な出稿をする段階
- 普及率30%:ある程度の効果が期待できる段階
- 普及率70%:マス媒体的な効果が期待できる段階
サイト誘導の主役はQRコード
ケータイを軸にしたクロスメディアを展開する場合、忘れてならないのが「QRコード」です。
QRコードの認知度やQRコードの読み取りに対応したケータイの保有率は既に9割に達しています。 また、QRコード読み取り機能の利用経験者も8割強となっており、ケータイサイトとQRコードを組み合わせたクロスメディアは急速に広がりつつあります。
ケータイのプロモーションサイトへの誘導方法に関するアンケート結果を見ると、QRコードの活用が進んでいることに改めて驚かされます。 「自社PCサイトからQRコードで誘導」が「自社PCサイトにURLを表示させて誘導」と同率(40.2%)でトップに並び、「雑誌や広告からのQRコードによる誘導」も23.8%で3位を占めています。
QRコードにはケータイサイトのURLが格納(記録)されており、ケータイでQRコードを読み取ればURLを手入力することなく、ワンクリックでそのケータイサイトへアクセスできます。
この簡単で便利な手軽さがケータイ利用者の大きな支持を受け、QRコードはケータイサイトへ誘導する主役の座に就いたと言えます。
QRコードと好相性のメディア
次にQRコードを読み取ったメディアについて興味深いデータがあります。
インプレスR&Dの「ケータイ白書2008」によると、QRコードの読み取り先は「雑誌」が75.2%と、2位の「PCのWebサイト」(45.2%)以下に大差をつけ断トツです。 「新聞折込チラシ」は30.6%ですが、最近はQRコードが印刷されているケースが目立ち、手軽なクロスメディア手法としての利用が進んでいるようです。
また、ほかの調査でも「雑誌」はトップで、そのほか「ポスター・チラシ」「商品パッケージ」「新聞折込チラシ」などが上位に挙がっています。
つまり、QRコードからケータイサイトへは、印刷メディア(紙媒体)からのアクセスが圧倒的に多いというのが特徴です。 従って、ケータイとQRコードを組み合わせたクロスメディアを行う際は、こうしたことを理解したうえで、対象の商品やサービスに最適なメディアを選択する必要があります。
空メールとクロスメディア
現在、ショッピングサイトなどケータイサイトへユーザーを誘導するため、QRコードが盛んに利用されており、雑誌・チラシ・広告など様々なメディアで見かけるようになりました。
QRコードがこれだけ人気を集めるのは、ケータイからサイトにアクセスする際の最も利用しやすい誘導方法として、ユーザーの圧倒的な支持があるからです。
ところで、QRコードからケータイサイトへ誘導する方法には、QRコードからダイレクトにサイトへ誘導するだけでなく、「空メール」を利用する方法もあります。
空メールを使った手法とは、QRコードをケータイで読み取り指定のアドレスへ空メールを送信すると、送信先からサイトのURLを表示したメールが返信されてくるので、それをクリックすると目的のサイトへアクセスできる仕組みです。
QRコードからダイレクトに誘導するか空メールを使うかは、大きな違いがないように思えますが、マーケティング上はかなりの違いがあるのです。
サイトへダイレクトに誘導する方法は、ユーザーと後日コンタクトを取ることが難しく、そのために改めて会員登録などをしてもらう必要があります。 一方、空メールを使用した場合は、ユーザーのメールアドレスを取得できるという利点があります。
空メールで簡単にメールアドレスが取得できても、後日コンタクトを取るにはユーザーの許諾が必要なことは言うまでもないことですが、クロスメディア的には空メールという手法は見逃せません。
- 「QRコードとケータイ」詳細はコチラ
- 「QRコードシール」詳細はコチラ
- 平成20年「通信利用動向調査」詳細はコチラ